笑って泣ける時代劇コメディー『銀魂』。心に響く描写が盛り沢山の話題作です。
2004年に連載がスタートし、2013年5月時点で単行本が累計発行部数4400万部を突破している大ヒット漫画『銀魂』。
「SF人情なんちゃってコメディー」と表現されている通り、笑いあり涙ありの感動的な人間模様が描かれていることでも人気を集めています。
かつては侍の街だった江戸に、二十年前突如現れた異人「天人(あまんと)」の台頭と廃刀令により、弱体化してしまった侍たち。
そんなある日、新八はアルバイト先で天人に絡まれているところをちゃらんぽらんな万事屋•坂田銀時(通称銀さん)に助けられます。
ひょんなことから出会った2人でしたが、新八の亡き父が剣術道場で残した多額の借金のせいでお妙が危険な目に遭い、2人で力を合わせて助け出すことに……!
『銀魂』の見どころと、大好きなキャラクターへの愛を、コスプレイヤー・るしゃさんに語って頂きました。
『銀魂』を読み始めたきっかけは?
ーーまず、『銀魂』との出会いを教えてください。
妹が最初の方のコミックスを持っていて「面白いよ」って薦めてくれたんです。最初は何となくパラパラ読んでいたんですけど、「めっちゃ面白い!」ってすぐにハマってしまって、妹が持ってなかった巻まで全部買いました。
ーー妹さんが『銀魂』を読んだきっかけは何だったのでしょうか?
元々ジャンプ作品が好きでジャンプを読んでたみたいです。その中でも『銀魂』が気に入って、毎週ジャンプを買ってるけど『銀魂』は別に集めていました。私も元々ジャンプ漫画が凄く好きです。
ーー『銀魂』はどういう位置で好きなんですか?他にも『ワンピース』などのジャンプ人気作品が沢山ある中で…
ストーリーも良いんですけど、私はとにかくキャラクターです。”神楽ちゃん”というキャラクターが凄く好きで。どんぴしゃで好きなキャラクターが居るから「『銀魂』が一番好き!」ってなっちゃいました。
ーーわたくし、実は今まで『銀魂』を読んだことが無くて…ここ数日間で一気に読みました!
“神楽ちゃん”を語り出すと、もう止まらなくなっちゃうんです。
ーー今回特にお気に入りの巻として『銀魂』第3巻を選んでいただいたのですが、その理由とは?
ーーなるほど!『銀魂』は物語が長いので、どこにフォーカスを当てるか、お好きなキャラクターを語っていただく方がるしゃさんの個性が出るかなと。
私が神楽ちゃんを語ると、好きすぎて気持ち悪い感じになっちゃいますけど大丈夫ですか?(笑)
ーー勿論大丈夫です。期待しちゃいますよ。(笑)
神楽ちゃんの魅力は、そのギャップ。異常なほど可愛がってます。
ーーずばり、神楽ちゃんの好きな所とは?
神楽ちゃんって『銀魂』の中ではヒロインの位置付けなんですけど、凄く下品なこともしちゃうし大食いなんです。炊飯器ごとご飯食べちゃったりとか。でも見た目が凄く可愛いんです。ちっちゃくて。可愛いけど中身は…みたいな。そのギャップに惹かれました。
ーー神楽ちゃんのギャップがよく出ているお気に入りのシーンはありますか?
一番好きな話は、神楽ちゃんがいつも気に入って持っていた傘があるんですけど、それを雨の中困っていた兄弟にあげちゃうんです。そのシーンを見て優しさを感じました。
ーーそのシーンのことをもう少し詳しく教えて頂けますか?
元々は、街を歩いてた子たちが可愛い傘を持ってたんです。でも神楽ちゃんは普通の傘しか持ってなくて、、それで羨ましそうにしていたら銀さんが百均で可愛い傘を買ってくれたんです。
ーー江戸時代に百均…ですか?
そうなんです。『銀魂』はちょいちょいギャグ要素が入っているから面白いんです。で、神楽ちゃんは、「こんなの全然嬉しくない」とか言いつつも毎日その傘を持ってて。台風でゴーゴーに雨風にやられてても持ってたんですよね。それくらい気に入ってボロボロになってても持ってたのに、最後にやっぱ困ってる子たちが居たらあげちゃうという話です。そのギャップに惹かれました。
ーー今まで、友達と「神楽ちゃん談義」などをしたことはありますか?その時に周りと自分が思っている神楽ちゃんが違ったりとか・・・
神楽ちゃんを好きな子たちが周りに多いので話したことはありますね。神楽ちゃんファンの人って異常なほどに神楽ちゃんを可愛がるんです。何をしていても可愛いって感じるので。共通してお母さん目線どころか、「可愛いね可愛いね」って孫を見ているようなおばあちゃん目線になっちゃいます。
ーー神楽ちゃんは「国民的・孫」みたいな。
そんな感じです。あと、いつもセットになっている愛犬の定春(さだはる)との仲のよさ。そこもいいですよね。神楽ちゃんは怪力だから、昔うさぎを飼ってたんですけど、怪力すぎて抱っこしてたらそのまま絞殺しちゃったっていう話もあって…。定春は巨体な犬だから大丈夫だろうなって、そこは安心して見ていられます。
最近、神楽ちゃんの匂いまで分かるようになってきて…。衣装作りは、生地選びの時点で泣いちゃうんです。
ーー神楽ちゃんの人間性で共感したところはありますか?
共感…そういう目では見てないです。リンクは全然ないです。なんていえばいいんだろう難しいな…。でも、凄く私の中で神楽ちゃんはこうだっていうのがありまして。最近、好きすぎて神楽ちゃんの匂いまでわかるようになってきて。
ーーそれは凄いし面白いですね!
想像だけど「絶対こういう匂いがする!」みたいな。粉ミルクの匂いなんですけど。神楽ちゃんは赤ちゃんの匂いがするんです。
ーー神楽ちゃんのコスプレ衣装は自作されているんですよね?
コスプレするときに衣装作るんですけど、神楽ちゃんの衣装作る時は、生地選びの時点でもう泣いちゃうんですよ私。なんか、生い立ちが貧しい家の子だから、あんまり好きな服とか着れなかったんだろうなとか、フリフリの服とか着れなかったんだろうなって思って、生地選びの時に、「こういう生地選んだら神楽ちゃんは嬉しいだろう」って。
ーーるしゃさん、優しすぎる…
自分が着るはずが、いつの間にか神楽ちゃんに服を作ってあげているみたいな感じになっちゃって。生地屋さんで泣いちゃったことがあります。「こんなの作ってあげたら喜ぶだろうな~お母さん頑張る!」みたいな。作りながら、また泣きながらこうやってミシンを…。
ーー神楽ちゃんを心の底から愛しているんですね。好きすぎるキャラクターだと逆に着れなくなることもあるんですか?
私は完全にそっちです。過去に神楽ちゃんのコスプレをしたことはあるんですけど、やっぱり全然気に食わなくて。友達の可愛い子に全部用意してあげて、自分は神楽ちゃんと仲が良かったり関わりのあるキャラクターのコスプレをして、一緒に写真を撮ったりして、なんかこう友達を触ったりして喜ぶみたいな。気持ち的には、人に着てもらうことが一番満足です。
ーー神楽ちゃんの衣装を着てもらう友達を選ぶポイントとは?
やっぱり、神楽ちゃんのようにちっちゃくて可愛い子です。その子が一緒にコスプレして遊んでた時に、たまたま屋台が出ていて、その子が「肉の串をどうしても食べたい」って言い始めたんです。「時間もないし、後にしてよ!」って私は思ってたんですけど、「どうしても食べたい」って言って屋台の列に並びに行っちゃったんですよ。
ーーお肉大好きっ子だったんですね。
でもそれがものすごく胸キュンしちゃったというか、「神楽ちゃんっぽい!どうしてもその肉食べたかったんだね!」「買ってあげようか?」みたいな。内心では、「今時間ないって言ってんじゃん」って迷惑だったんですけど、でも、そんなところが神楽ちゃんっぽくていい!って思っちゃいました。
主人公たちの関係性を見ていると、凄く心が温かくなります。
ーー『銀魂』のストーリーで、毎回「仲間を大切に」とか「筋の通った生き方」というようなメッセージを感じたのですが、そういうストーリー性での共感した部分ってありますか?励まされたとかリンクしてる部分とか。
神楽ちゃんって万事屋(よろずや)の一員で、銀さんがいて新八がいて神楽ちゃんがいてっていう3人組なんですけど、その3人が全くの他人なのに家族みたいな関係性なんですよ。それを見てると凄く心が温かくなります。
ーー具体的なシーンを挙げると…
銀さんも元々「仲間なんていらない」って言ってたのに結局新八と神楽ちゃんを背負い込むお父さんみたいなポジションになっていて。やっぱ感動のシーンが多いですね。ボロボロになったところを、銀さんが2人をおんぶして帰ったシーンがあったんですけど、そのシーンも泣けました。うちは基本的に家族がみんな仲良しなんで、そういう部分で共感してるのかもしれないですね。
ーー仕事上でも銀魂のストーリーに共感できる部分ってありますか?みんなで一緒に何かをするという部分など。
そうですね、表に出るのは私一人という場合でも、裏にはそれを支えて下さる方々がいて…。やっぱり一人だとできないことなので、確かにそれはありますね。
もっと新しい神楽ちゃんに出会いたい!『銀魂』のコスプレイヤーさん、もっと増えて欲しいなあ。
ーー「こんな『銀魂』のコスプレを見てみたい!」などはありますか?
『銀魂』のコスプレイヤーさんがもっと増えて欲しいです。もっと色んな人を見たいという気持ちが強いですね。アニメが終わってしまうとレイヤーさんもざーっと一緒に減ってしまうんですよ…。その後は好きな人だけずっとやってるから、もっと多くの人にずっとやっていて欲しいんです。個人的に、一人でも多くの銀魂レイヤーさんを見たいです。
ーー『銀魂』コスプレイヤーさんの特徴とかってあるんですか?
多くのレイヤーさんが、単に作品に対しての憧れが強くて、シーン再現をしている写真とかをアップしてるんですよ。”この巻のこいつとこいつが戦ってるシーン”とかをアップしていて。わざわざその背景にまでロケに行って。そういうのをもっと見たいなーっていう。
ーーなるほど。それを「見たい!」と思うるしゃさんの気持ちをもう少し詳しく教えて頂けますか?
見ると、「嬉しい!」「凄い!」「本当にやったらこういう感じなんだ~」って感心します。作品にないシーンも見てみたいです。
ーー例えば…
例えば神楽ちゃんがアイスクリームを食べているシーンが作品中になかったとして、でもレイヤーさんが写真に撮ったら、新しい神楽ちゃんが見れるじゃないですか。多分これは、同人誌を読んでいる感覚に近いと思います。神楽ちゃんをもっと見たいって思うから、作品にないシーンや神楽ちゃんの色んな表情を見たいんです。
ーーもっともっと神楽ちゃんと戯れていたい、関わっていたいっていうお気持ちなんですね!
そうです。作品が終わってしまった後も、その先もずっと関わっていたいし出会いたいっていう。常に新しい神楽ちゃんは見ていたいです。つまり、”好きな人を見ていたい”。こんなに好きなのにもっと伝えたいのに、今もどかしいんですけど、何て言えばいいのかな…絵を描く子がいるじゃないですか、好きだから絵を描く子と同じような気持ちです。好きすぎてその気持ちを表すのが難しいんです。
ーーるしゃさん自身、原作にないシーンを表現してみたことはあるんですか?
私、友達に神楽ちゃんの格好をさせてウエディングドレスを着せたことがあるんですよ。それは、完全に原作にはないシーンなんですけど、もっと神楽ちゃんを見たいからそうしたんですよ。「こういう神楽ちゃんを見たい」「花嫁衣裳もみたい!」っていうので、わざわざ地方の教会まで一緒に行って着せて…本当に良い思い出になりました。
ーー本日はありがとうございました!
るしゃさんの、神楽ちゃんへの深い愛情を存分に感じ取って頂けたのではないでしょうか。
るしゃさんが『銀魂』から感じ取った”仲間の大切さ”や”絆”のお話も印象的でした。
人は一人では生きていけない。当たり前のことですが、誰もが共感できるメッセージが含まれているからこそ、『銀魂』がここまで多くの人々に愛されているのかもしれませんね。
2014年8月からバンド「初音階段」の2代目ヴォーカリストに決定し加入されたるしゃさん。
年明けの2016年1月8日(金)に新宿LOFTで行われる『新春ヘヴィロック・パーティー』への出演が決定しております。
【詳細】
「新春ヘヴィロック・パーティー」 初音オーケン階段編
♪ 2016/01/08(fri) 新宿LOFT
出演:初音オーケン階段(大槻ケンヂ + 初音階段)
三柴階段(三柴理+非常階段)
頭脳階段 (PANTA+非常階段)
チケット:advance ¥4,000 / The day ¥4,500 (ドリンク代別)
チケット好評発売中!
info. 新宿ロフト 03-5272-0382
HP:http://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft/40050
是非、るしゃさんにパワーを貰いに行ってみてくださいね。
ライター:キャシー&宮永
モデルプロフィール
名前:るしゃぴぴ・にゃりルー・レロ
ニックネーム:るしゃにゃん
身長:150cm
好きなもの:美しいもの、ホラー
HP:https://lechat.jp/
美しいものとホラーを愛するコスプレイヤー&モデル&シンガー。
コスプレイヤーとしての定評とヴィジュアルの良さから企業の各種イベントやイメージモデルなども務めている。
2014年8月からバンド「初音階段」のボーカルとして加入。
活動の場は日本国内だけに止まらず、スイス、イギリス、ポーランド、ドイツ、香港など海外でもライヴを展開している。
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